2015年11月06日

女優・加藤治子さんご逝去

女優・加藤治子さんが亡くなった。
11月2日のことという。92歳。

「大女優」という風格の人だったが、むしろ「女優」と書いたほうが似合いそうに思うので、そう記す。
「大」などという大仰な表現をしなくても済む、すてきな「女優」であった。

『ひとりのおんな』という著作がある。(福武書店/1992年刊)
発売当時買って読んだが、一筋縄ではいかない人生を歩まれた。

最初に記憶に残っているのは、名作『なよたけ』を世にあらわした加藤道夫の夫人だったこと。
その後、俳優で演出家だった高橋昌也の夫人になった。(のちに離婚)
名演出家・久世光彦をして、「加藤治子がこの世にいなくなったら、もう生きていたくない・・・」というような表現をさせるほどの女優であった。

訃報には、「お母さん女優」という表記が目立った。
しかし、おだやかな美貌の底に秘めた、とらえどころのない《おんなの情》がほの見える、不思議な魅力をたたえていたひとだった、とわたしは思う。
ひとくくりに「情念」というような、ドロドロしたものではない。
どこかに「清らかさ」をたたえ、しかも「怖い」、《おんなの情》・・・。

こころからご冥福を申し上げます。
posted by mayako at 20:33| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする